第3章「感情の源泉を扱う」当日の様子 担当 井部 俊子

 2022年7月16日に開催された看護管理塾第3章「感情の源泉を扱う」は対面で行われました。昨年はZoomでしたので、今年は一堂に会して学習できることの期待がありました。しかし、新型コロナウイルスの国内感染者は急増し「第7波」の到来となりました。感染爆発の要因の一つは、感染力が強いオミクロン株の変異系統「BA.5」の広がりとされ、国立感染症研究所はBA.5の検出割合が今週時点で96%に達したとの推計を示しています。一方、専門家組織の会合で後藤茂之厚労相は、「現時点で新たな行動制限は考えていない」と述べています。(朝日新聞2022年7月22日朝刊)。

 看護管理塾第3章では7名の欠席者がいたためEチームとGチームを合体し、HチームとIチームを合体して、通常の9チームから7チームに縮小いたしました。会場はCCA3210で、広い空間と換気を十分に行うとともに参加者はマスクを着用しました。(このような状況下での看護管理塾開催を記録にとどめておこうと考えて、少し長めに記載しました。)

 さて、「当日の様子」の報告に移ります。「第3章の目指すところ」は以下のように昨年のものから少し整理しました。

1.職場には、理屈ではわかっているのにその方向には進まないことや、不機嫌な上司の顔色をうかがって仕事をしなければならないことがある。これらの根底にある「感情」(気分、情動)を意識上に浮上させ、その本質と対処法について学習する。

2.感情のメカニズムを知り、感情表現の重要性と感情的にならずに感情を表現することを学ぶ。

 受講生には、当日までに下記の事前課題作成を求めました。テーマ:私は「感情」とどのようにつきあったか。①感情的な上司、もしくは感情的なスタッフとのやり取りを具体的に示し、②何が困るのか、どうしたらうまくつき合えるのかを記述し、③次に、そうした状況で自分の感情をどのようにコントロールしたかを思い起こして下さい。というものです。

 当日は、山田塾長の「体験」(看護部長就任時に部下から叱責されたこと)あいさつのあと、短いレクチャーを私がいたしました。内容を要約しますと、①知性には、考える知性と感じる知性の二種類があること、②感情が人や組織に与える複雑な効果、③感情表現の理論などです。

 (私にとっては珍しく)予定の時間どおり、14:50からチームのワークに入りました。各チームで体験事例を共有した後、各チームで一例を選定して全体討議の題材としました。結局、全体で7事例を共有し意見交換をしました。

 今回のセッションでは、「感情を意識上に浮上させる」作業が容易ではないこと、感情を扱わずに問題解決プロセスといった「論理」に進む傾向があることがわかりました。「第3章の目指すところ」に到達するためには、運営上のしかけが必要であることを認識しました。

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