前回のワーク以降、私は小さなサル園の園長として、小さいながらも日本一の有能な飼育員を育てるつもりで人材育成に励んでいますが、老サルから子ザルまで、サルはすべてしかるべき飼育員に任せることにしました。
サル園の運営を一手に引き受けるのは無理ですし、以前から飼育員全員が運営にかかわっているという意識を持ってもらうように毎月の運営会議で年間目標の達成度や成果を数値化して発表し、飼育員の貢献したことを一人一人誉めるようにしてきましたが、最近誉めるネタがなくなってきてマンネリになって困っていました。
自分が抱えているサルで両手がいっぱいの時は伝えられなかったことがたくさんあったと、今実感しています。
園内をラウンドする時間が増え、サルがよく育っているか、だれが何匹のサルを抱えているのかもよく見渡せるようになり飼育員を誉めることも次々見えてきて、ネタに困ることもなくなっています。
本来の仕事が何なのかわかっていない新米園長の自分は、自分の不安を飼育員たちに気づかれないように、両手いっぱいにサルを抱えて園内を忙しそうにウロウロすることで、サルを防具に使っていただけなんだと思います。そんな風に育てられたサルはかわいそうですし、そんなサルを後から渡された後任の飼育員もさぞ大変だったと思います。
サルを手渡した後も、自分のすることは山ほどあって、忙しそうにする必要もないほど忙しいですが、今自分がしている忙しさの結果は、サルの成長だけでなくお客さんの反応や、飼育員たちの笑顔で帰ってくると信じて頑張ろうと思います。
管理の仕事がつらく苦しい・・・そんな思いから参加させていただいた研修ですが、自分がそんな気持ちでいるのに皆には笑顔で働けなんて無理な話です。
先月主任に、副師長昇格をいやだと断られ、自分が自分の仕事の魅力も語れないのに次の管理者を育てられるわけがないとだいぶ落ち込みました。
本来の仕事とはなんですか?ディスカッションの中で問われたこの答えを見つけることで、飼育員さんたちにも「管理の魅力」みたいなものを伝えていける人になりたいと感じています。