私も以前、病棟が崩壊寸前になりました。たくさんのスタッフの退職、力のあるスタッフからの暴言、無視。どんなに上司に助けをもとめて伝わらず、返ってきた言葉は「自分で能力のないことを証明した」でした。私のSOSをわかってもらえなかったことよりも助けすら上手に伝えられない自分が情けなくなった瞬間です。異動して少しでも病棟を良くしようと考え、主任を中心に経験あるスタッフにサルを分配しました。少しでも今の状態を改善させようとスタッフもサルを上手に育て、見事なサルが育ちました。しかし、サルを上手に育てて自信をもったスタッフは暴走を始め、あまりの言動に医師や後輩スタッフから嫌煙されていきました。先輩スタッフは自分たちがいなければ病棟は回らないと公言し、後輩スタッフは先輩スタッフが怖いため退職を選択、医師もステーションには近寄らなくなっていきました。その状況を見て何度も話し合いをしましたが、「今、病棟の質が高いのは自分たちがサルを立派に育てたから。だから自分たちに間違いはない」と発言します。主任も先輩スタッフには何も言えず、自分のストレスは師長へぶつけるしかストレスコーピングはできない状態。主任が師長へ逆切れ、無視する姿を見て当然先輩スタッフも同じ行動をとります。主任の行動を上司に報告、相談すれば「主任を育てられないって言ってることと同じよ」と言われ、解決方法はないと思いました。サルが立派に育つように考え関わった結果、サルは育っても病棟は崩壊寸前になりました。なんども何度もSOSを発信したけれど、結局はダメでした。今回の講義で自分のサルの育て方を振り返ってみました。サルを育てる飼育者も育てる必要があり、どんなに良い餌をあげても、いい小屋をあげても結局は飼育者も一緒に育てなければ、一度は育ったサルも餓死してしまうんだなと思いました。サルを育てるまえにまずは、飼育者の育成ですね。今はこの経験を活かして飼育者の育成も一緒に取り組んでいます。
MIYABI
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