第9章_担当:伊藤弘子

まずはじめに山田塾長より情報提供がありました。本日の議題は、コロナウィルスに関するお話でした。医療従事者として、今回のニュースをどうとらえるか。たとえば、横浜港に長期停泊中になっていた豪華客船の中に自分がいたとしたら、あるいは、最初に帰国された方々を受け入れるホテルのオーナーだとしたら、従業員だとしたら…。どの視点で物を見るかで、まったく違った問題が浮かび上がってきます。さまざまな立場から問題を見ていくと、そこから見えてくるものがあり、それは、まったく違った視点になる。いろいろな立場から問題をとらえていく必要がある、というお話をしていただきました。

まさに、今回のテーマ「やる氣にさせる職場づくり」においても、管理者の立場で職場チームを見る、働くスタッフの立場で職場チームを見る、あるいは経営層の立場で職場チームを見る、他部門の立場で職場チームを見る、と違ったことが浮かび上がってくるのだろうと思います。そして、いろいろな立場から問題をとらえることができるほど、問題をうまく解決していくことにつながると思います。

その後、バトンタッチをして、今回のテーマについて伊藤弘子より情報提供をさせていただきました。かつて、日本がなぜ世界に誇れる国だったか? それは、紛れもなく、戦後の焼け野原から高度成長を遂げた、その背景に日本型経営と呼ばれるものが存在していたからです。それこそが、チームの力を引き出す力でしょう。一人ひとりを大切にして、どこで何が起きているのか問題を素早く判断し、適切な処置を行う。そこには、リーダーシップや、チームとしての一体感、個々人に向けられた愛情(時として厳しさも含む)が存在していました。そういうものが土台にあったことは間違いのないことです。ところが、それらが、文化的な欧米化に始まり、組織においても、合理化・効率化・スピード化へと一挙に方向転換が進む過程で、チームワークや個々人のモチベーションに意識をはらうということがめっきり少なくなってしまい、いつしか『疲弊した職場』という状態が常態化してしまったように思われます。
人手不足や時間的な余裕がない中、さらに看護の現場では専門分化している中、チームが流動的に変わる中、どうやって、人の感情にまで氣を配っていられるのかという声も聞こえてきそうです。しかし、私が思うに、人手不足ではなく、たいていの場合は、一人ひとりのモチベーションを把握していないことや、その状態を見極めて適材適所になっていないことから時間的な無駄が生じているのではないかと思います。
今回のテーマでは、こうしたことを盛り込みながらも、職場チームのやる氣を引き出すには、さらに、個人のやる氣を引き出すには、という両面から学んでいただきました。

情報提供のあと、フラフープを使った実習を行いました。最初は3人でフラフープを運んでいただきました。その後、人数を増やして、5人・6人でフラフープを運んでいただきました。3人の時は、スムーズに運べていたのに、人数が増えるととても苦戦しているチームもありました。この実習では、暗に頭数を増やせばいいというものではない、ということや、それぞれの仕事に適正な人数がいるということ、あるいは、人数が増えるとお互いの意思疎通がよりむずかしくなることなど、簡単な体験から理解していただけたのではないかと思います。

次に、一人のリーダーを決めて、実習を行っていただきました。リーダーの指示ひとつで、グループ全体のまとまりに大きな影響が出ます。早く目的を達成するチームと、なかなか達成できずに苦戦されていたチームがありました。
チームの活動のプロセスを反応シートで振り返っていただきました。みんながチームの状態をどう感じているか、それが一目でみえる方法です。こういうツールを使えば、お互いの意思疎通も容易になります。問題なのは、お互いの認識がバラバラのまま、なんとなく進めていくという点です。
そのシートで話しをしていただいた後、再チャレンジしていただきました。先ほど、最後まで終わらなかったチームも頑張って達成していました。半面、先ほどはまぁまぁできていたチームがなかなか終わらず大苦戦されていました。そのチームを観察することで、他のチームの人たちにとっても大きな学びになったのではないかと思われます。その点では、苦戦されたチームの方に感謝でした。

その後、チームのやる氣を引き出す方法を幾つかの論点から情報提供しました。
チームで成果を上げるためには、①目的を明確に共有すること、②一人ひとりの役割を明確にし、適材適所にすること、③仕事や課題が機能しやすい流れ、ルールや仕組みをつくること、④メンバーの協力関係と信頼関係、⑤個々のモチベーション が重要ということを情報提供しました。適材適所のなかには、リーダーの的確な指示というものも含まれます。
上記の5つの項目は、チリのサンホセ鉱山での落盤事故の作業員33人が奇跡の生還をするにあたって、リーダーがとった行動とリンクしています。
さらに、チームの状況を正しく把握すること、そのための幾つかのフレームを紹介しました。ご自分の職場チームを診断するツールとしても活用してください。

次に、個人のモチベーションについて情報提供しました。働く環境や金銭や昇進・昇格といった外発的動機づけは、一時的な満足を満たすだけです。とはいえ、あまりにひどいとモチベーションすら上がりません。今は、内発的動機づけの必要性へとシフトしています。ご自分の職場において、この内発的動機づけの上位項目はどの程度満たされているかを点検していただくとよいかと思います。その中から変えられる項目を優先順位をつけて取り組んでみるというのもいい方法だと思います。

その後、本日のワークに映りました。やる氣を引き出すチーム運営のために我々管理者に求められることをまずは数多く書き出していただきました。その中から評価項目をもとに優先順位をつけて5項目にまとめていただきました。代表者の方から、それぞれ1チームずつ発表を行っていただきました。フラフープ実習で一番苦戦されていたチームの発表が一番深い掘り下げができていたと思われました。
最後に、各自で氣づいたことをメモして振り返っていただきました。
本日の学びを今後の職場活動に役立てていただけると幸いです。

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