第1章を終えて_山田雅子

皆様、第1章「出会い」にご参加くださいまして、ありがとうございました。オンラインでの看護管理塾は初めてなので、メッセージが届くのかどうか心配しております。これまで3通の投稿を頂戴しました。短いコメントにいろいろな思いが詰まっているような投稿でした。私の視点で、ポイントを挙げてみると、小学校の担任との出会いが人見知りを克服しようと頑張る自分に変えてくれたことを思い出したこと、自分ははたして「聞き上手」であったのかを考え直してみたこと、「させていただく」と使ってしまう自分には覚悟が足りないとリフレクションしたといったことです。

はじめの点は、担任の先生とどのような出会いがあったかはわかりませんが、教師との出会いから人は大きく変われるということです。看護管理者として誰かに出会う時に、自分も出会った相手を大きく変える力を持っているかもしれないことを示唆してくれます。二つ目の点は、看護管理塾の出会いのプログラムと出会い、セルフイメージである「聞き上手」が表面的なものであったと気づき、本当の意味での「聞き上手」とは、出会う相手に安全な環境を作り、相手に関心を寄せることにあるから、これからの出会いには慎重になりたいという次のアクションプランを立てていました。3つ目の点は、自分で「させていただく」を逃げ道としていた、無意識のうちに、自分に覚悟が足りなかったことを「させていただく」で表現していたと振り返り、管理者として主体的に自分に責任を持っていたいといセルフイメージを明確に持つに至っていることを書いてくれていました。

この3つの投稿からわかることは、自分自身に対して気づくことができれば、次のステップに踏み出す考えにつながるということです。私の中学時代の数学の教員はよく、「わかれ!」と指導していました。「わかりませ~~ん」を言っている間は分るわけがないのですよね。「わかる」ためには、自分が自らわかろうとする気持ちが必要です。どうやったらわかるようになるのかを自分で見つけることができれば、誰かからいちいち教わらなくても自分で学び続けることができからです。

ということで、気づきは成長に欠かせないということになります。この管理塾では「気づきを書いてみよう」という課題を皆さんに提示します。その時に何を書いたらよいのか思いつかない方もいらっしゃるかもしれません。その時に、やったことに対する自分の感想はなんだったのか、その感想の陰にある自分の感情はどういうものだったのか、その感情はこれまでのどのような経験からつながっているのだろうかといったことを考えてみてください。新たな自分を見つけることができるかもしれません。

 看護管理塾では対話を通して学び合うことを大きな柱にしています。あなたは、チームメンバーから質問されて、考えて、気づくかもしれません。またあなたはチームメンバーに関心を寄せて質問をして、相手がそれに反応して新たな気づきをするかもしれません。皆さんはお互いに関心を寄せあって、質問をしあって、そして気づきあっていくという仲間なのです。出会いは相手と出会うことから、自分の深いところにも出会っていくものだと考えて、これからも良い出会いをしていきましょう。

 たくさんの投稿をお待ちしております。

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yamada

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