2022年11月開催は、新型コロナウィルス感染症の第8派の予兆を感じさせる、予断を許さない緊迫感の中での対面開催となりました。オンラインでできることが増えたとはいえ、対面でこそ得ることがあると感じます。そのひとつが「雑談」です。本章では、参加者が存分に語り合うことが叶うよう進行しました。
本章の目指すところは①チームについての理解を深める ②チームづくりを体験的に学ぶ ③チーム運営の要点を理解し所属する職場に活かす です。
「チーム」は我々の仕事、生活に身近なものである、と認識していますが誤った認識をしてはなりません。チームと名前はついているものの【目的】が明確でない。参加するメンバー1人1人に【役割】がない。どのように活動すると成果が生まれるのか【段取り】がない。このような「チームモドキ」に用心ください。
講義の冒頭は「チームの魅力」と題し、担当ファシリテーター中尾根が自ら育んできたチームについてプレゼンテーションをしました。コミュニティから発足した訪問看護ステーションには、地域住民との深い関係性がありました。ともに目指すは「わがままで豊かな暮らし!」それを実現しようとする人々の奮闘記です。
(手前味噌ですが。語り切れぬ魅力が満載です。百聞は一見に如かず。どうぞ各チームご一行でお越しください。)
Google re:Workより、<チームワークのよいチームがしていること>を参照しました。内容は次のとおりです。
①心理的安全性 Psychological Safety
②信頼性(頼りがい) Dependability
③構造と明確さ Structure & Clarity
④仕事の意味 Meaning
⑤社会への影響 Impact
5つの項目について、参加者は看護管理塾で所属するチームの現状をどのように捉えているのか「チームの現状診断」を行いました。これを踏まえて本日のワーク:「看護管理塾で実践につながる有意義な学習成果を得る」ことを目的としたチームづくりを行ないました。
各チームの【診断結果】と【チームの目指す姿】は下記のとおりです。
Aチーム
診断結果=①4.5 ②4.8 ③4.3 ④4.5 ⑤4.0
目指す姿=さらに来月も参加したくなるチーム
Bチーム
診断結果=①3.8 ②3.7 ③3.2 ④3.8 ⑤3.0
目指す姿=もっと本音で語ろう!¥13,000の価値を見出す
Cチーム
診断結果=①4.0 ②3.5 ③2.8 ④4.0 ⑤3.3
目指す姿=一緒に学んだことを実践し 共有できるチーム
Dチーム
診断結果=①4.5 ②4.3 ③3.5 ④4.3 ⑤3.7
目指す姿=自分自身の課題解決に向けてチームで語りあうことができる
Eチーム
診断結果=①3.8 ②4.0 ③3.3 ④4.3 ⑤4.3
目指す姿=学びを実践し共有できるチーム
Fチーム
診断結果=①4.5 ②4.5 ③3.3 ④4.3 ⑤3.8
目指す姿=弱みをさらけ出し、強みに変えられるチーム
Gチーム
診断結果=①4.0 ②4.2 ③3.6 ④4.4 ⑤3.6
目指す姿=学んだことも、現場で実践したことも、チームで共有し悩みながらも楽しく学び合える
Hチーム
診断結果=①4.3 ②4.7 ③3.7 ④4.7 ⑤4.3
目指す姿=ここでの学びをそれぞれの自部署の成果につなげ Hチームの学びを深める
Iチーム
診断結果=①4.4 ②4.0 ③3.4 ④4.2 ⑤3.6
目指す姿=仲間としてつながり続ける
特徴的だと感じたのは、「学びを実践につなげたい」「情報を共有したい」ことを言葉にしていた参加者の多さです。本章の最後でもご紹介したように「最もうまくいく方法を見つけるためにちょっとしたことを試せるか(恐れのない組織 エイミー・C・エドモンドソン著 一節より)」が重要に感じます。
本章の成果物として、目指す姿を達するために改善点・具体策が検討され、全体で共有されました。これからの実践を期待します。