師長1年目、管理について何も分かっていなかった私は、「何でも出来るのが師長!」と思い込んでいました。
技術も知識も豊富で、分からないこと、出来ないことがあってはならないと思い込み、言われた仕事は全て引き受け、自分の仕事ではない回り回ってきた仕事も行っていました。どんどん仕事は積み重なり、朝早く来て夜遅く帰る毎日、それでも仕事は終わらず自宅に仕事を持ち帰ってすることもしばしば・・・休みの日も病棟で何かあれば電話がかかってきたり・・・と自分の時間がない状態となっていました。
そんな中、ある食事の席で、スタッフから『主任が、「仕事をもっとふってくれたらいいのに、信頼されてないのかな、私」って言ってましたよ。』と教えてくれました。
私はこれまで、最初に述べたように「師長なんだから自分でやらなければならない」という固定観念の塊でした。それは、スタッフを信頼していないこと、スタッフの成長機会を奪っていたことなのだと気付きました。
師長2年目、「自分がやるべき仕事」だと思っていた仕事を書き出し、誰に任せるのが適任かリストアップし、主任やスタッフ1人1人に任せることにしました。そうするとスタッフの行動も変わり始め、自分のプライベートな時間も確保できるようになってきました。と同時に管理として行うべき仕事は何なのか考えることもでき始めました。
師長3年目となった今は、スタッフではなく、同じ師長のサル、他職種の役職者のサルをどうしていこうか考えています。サルが完全に私の手から離れていくことはないのだろうなと思いますが、サルとの上手い付き合い方を自分なりに探していきたいと思っています。