第6章 仕事の意義を考える

2017年11月18日(土)、学舎4階から見える聖路加の中庭の紅葉が綺麗でした
都会のど真ん中でこんな綺麗な紅葉が見られるとは感激です!!

momiji

 

さて第6章のテーマは「仕事の意義を考える」でした。

Opening:
マネジメントの本質をいつも鋭く明快に指摘してくれるドラッカー博士
自らの貢献に対する問いかけ、なかなか深遠な問いかけです。
① 状況求めるもの
② 強み・仕事の仕方、価値観
③ 成果の意義

この問いかけを自分自身の仕事・ライフワークで考えてみると・・・・・
「強みを活かしている仕事をしているか?」・・・第5回で「強みを見つける!!」で発見できたか?
「何を大切に思って仕事をしてるか」
「誇れる仕事の成果を出しているか?」
う~ん、なかなか深い問いかけですね。NHKの“仕事の流儀(プロフェッショナル)”に出てくる人なら
しっかりと明確に答えられるでしょうが、私自身は模索しながらやっている感じです。
特に「誇れる仕事の成果を出しているか?」に関してはいつも「これで良いだろうか?」と悩んでいるわけです。
看護管理者として岐路に立ったら、このドラッカー博士の問いかけを自問自答するのも良いかもしれませんね。

◆石工(いしく)の物語~ドラッカー
イソップ童話を比喩にした、ドラッカー博士の問いかけも有名な話ですが、私はマネジメントの永遠のテーマだと思っています。
キーワードは“部下にレンガを積ませない”ですが、この例えを”看護管理者に置き換えるとどうなるか?“
今回はこの4人の石工を看護管理者に例えて、Workshopをしていただきました。
発表では例えば・・・
第1の石工=「(看護管理者)見れば判るでしょう、とりあえず勤務表を作っているんです」
という発表がありましたが、私も発表を聞いて“なるほど”と思いました。

ただ、看護における勤務表作成には複雑な要素が盛り込まれていて、以前勤務表作成に盛り込む(織り込む)要素をインタビューした経験がありますが、それはそれで複雑な人間関係の機微や病棟の看護Qualityの維持など、かなり経験則が必要な仕事で感心したことがあります。

 

労働基準(ルール)人数、准看護師・正看護師の数、経験年数、チームの業務内容、チームの業務、個人の能力、他メンバーとの相性、独身or既婚、彼(彼女)の有無・休日、チーム構成、平等性・公平性(休日、夜勤回数、誰と組むか)休日希望、会議・委員会の日程、病院内行事、連休、夫の協力度、祖母の有無、ご主人の勤務(夜勤があるか?)、交通の便(電車・バスの便、許容量)etc

しかし我々管理者の本来の仕事の意義はそこではなくて、第4の石工のように「価値の創造」を目指したいものです。
皆さん自身はどうでしょうか?日々の目の前の課題・解決しなくていけない問題に追われて、つい第1レベルや第2レベルの仕事をしてませんか?

◆仕事の意義、それはミッション(看護管理の使命)の定義から
看護管理者として自分の仕事の意義を考えるとき、ドラッカー先生が言うように「ミッション」を明確にすることが重要だと思います。
ミッション(使命)は病院全体から働く一人一人まで連鎖させてこそ、「仕事を労働とさせない力」があり、それを実践できる組織かどうか?を問い直すのも意味があると思います。

◆ミッションやビジョンの事例
資生堂のミッション(コーポレイトメッセージ)の事例、「”一瞬も一生も美しく”~化粧品(一瞬)・アンチエイジング(一生)」 組織で働く社員に仕事の大義(意義)を伝え、情熱の火を燃え続けさせようとする魅力的で力強い言葉がありますね! 私はこれがマネジメントの魅力・パワーだと思います。
しかし、現実は日々の仕事の中でそのMission(看護管理の仕事の意義)を忘れたり、見失ったり、魅力や素晴らしさを感じなくなっていることが現実かもしれません。
私が初めて井部さんの本を読んだとき、その本の題名が「マネジメント魅力」となっていて、「この位置づけこそが「看護管理者にマネジメントの魅力を知って欲しい」という力強いメッセージになっている」と感じました。

マネジメントの魅力

 

◆Workshop「私の看護管理体験を語る」
自分自身の看護管理体験の中で・・・
・特に印象に残っている“達成感があったこと” “苦労してやってきたこと”
「看護師としての仕事の意義」ではなく、「看護管理者としての仕事の意義」として経験を棚卸ししてもらいましたが、うまく記述できたでしょうか?

・Workshopでの発表
・ワークショップでは自分自身の看護管理体験を記述し、お互いの体験を発表してもらいました。
タイトルは上手く記述出来たでしょうか?
自分自身の看護マネジメントの経験にタイトルをつけるように考えること
これは「看護管理に正解は無い~あるのはあなた自身が紡ぎ出すストーリーそのもの」というValue managementの実践でした。
メンバーのみなさんの発表を聴いてみると、“問題・課題、人や組織と格闘しながら、看護管理者として成長した体験が特に多かったように感じました。

まとめとして・・・
看護管理(看護マネジメント)の魅力と可能性
看護管理(看護マネジメント)は魅力ある仕事で一生を掛けて探求するもの。
そのマネジメントの広がりは、病院という枠を超えて組織や地域社会が持っているリソース(経営資源~人・もの・カネ・時間・情報・ノウハウなど)を最大限に活用し、成果を出し、共に働く人を鼓舞し・動機づけする。ソーシャルコミュニティーの創造における、地域医療の質の向上・社会生活の質の向上に貢献するもの。そんな可能性・魅力を持っていると思います。
多くの投稿お待ちしています。

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