第8章_担当:古閑慎一郎

2019年1月26日(土)世の中、中国武漢発の新型コロナウイルスが猛威を振るっている中
令和2年最初の看護管理塾が始まりました。
     
さて第8章のテーマは「創造的に取り組む」でした。  
Opening:
今何故「創造性」が求められるのか?
色々な観点があると思いますが
AI・IOTなどイノベーションが加速して世の中の変化スピードが劇的に早くなっている
今までのやり方、考え方で仕事のPerformanceが出なくなった・・・・
そんな状況を「S字カーブ理論」という概念でご紹介しました
私は日本が国を挙げて取り組んでいる「働き方改革」の本質は我々の仕事の中身・やり方・プロセス
・環境・場所・時間・生き方・考え方 様々な場面においてイノベーションを起こしていく事が「働き方改革」の本質のような気がするのですが・・・みなさんどう思いますか?
それには色々な壁をブレークスルー(breakthrough)する必要がありますね

さて、創造性が発揮されるには大きく2つの側面があります

一つは「創造性を阻害しているもの」、いわゆるバイアス・仮説・メンタルモデル・固定概念です
これはやっかいなモノで経験を積むというのは、ある意味「バイアスを増やしていく」事ですから
経験を積めば積むほどバイアスが増えるわけです。このバイアスを継承して学ぶやり方は現状維持型学習と言われるものに近い考えです。
この学習方式は、繰り返し起こる周知の状況に対処するための確定した見解・方法・規則を修得することで、それは与えられた問題に対する問題解決能力を高めます。そして、現行の制度や確立された生活様式を維持する目的で考案・継承されたものだと言えます。この学習方式は、現在も、そして引き続き将来もすべての社会がその機能を果たすとともに、その安定性を保つためになくてはならないものだと思います。

しかし、我々が「~は~しなくてはいけない」とか「~は~するものである」とか・・・・・
疑いもなく進めていくことは、ある意味「サイロ化現象~部門や組織の壁」に陥り、意思決定が遅くなり、コミュニケーションは横に繋がらず、はたまた組織のサイロ化から個人のサイロ化に陥ってしまい
部門を超えたコミュニケーション・連携が出来なくなってしまう恐れが出てくるわけです(そうなってくると多職種協働なんて無理ですよね)
               

ちょっと横道にそれましたが・・・
最後にロジャー・フォン・イークの「頭のこわばり=創造性を阻害する10の言葉」を掲載します
職場で組織で語られていませんか?

1、 正解は唯一
2、 それは論理的でない
3、 ルールに従え
4、 現実的に考えろ
5、 曖昧さを避けよ
6、 間違えてはいけない
7、 遊びは軽薄だ
8、 それは私の専門外だ
9、 馬鹿げたことを考えるな
10、私には創造性がない

  

さて、創造性のもう一つの側面
それは、創造性を促進する力 、いわゆる創造性開発の手法です
今回はその一部を紹介しました

その時に「創造性が発揮される~アイデアがひらめく3つのB」を皆さんに考えてもらいましたが・・
1、→BED
2、→BUS
3、→BATH
リラックスできる場ということでしょうね、
(ある人からは「便所」という意見が・・う~ん 確かにBですが・・・・・)

私も以前はメモ帳をベッドの横に置いたり、ホテルの電話の横のあるメモ用紙に色々と思いついたアイデアを書いたりしていましたが、最近はスマホのメモアプリでメモっています
皆さんはどの様な記録の仕方をしていますか?(手の甲に書いたりしていませんか??)

さて、
創造性開発手法の紹介です
まず「りんごかもしれない」は知っていましたか?
ヨシタケ シンスケさんが書いた絵本(大ベストセラーです)
柔らかい思考を持った子供の視点でリンゴを見て思うわけですが、妄想とも言える想像力&創造力で表現され無限に創造性が広がるイメージが素晴らしいですね(DREAMという手法がありますが、それを使わないでも、子供の頭の中はDREAMですね)

    
今回のベスト創造性チーム賞として、このヨシタケシンスケさんの新刊「思わず考えちゃう」
を用意しました・・・是非一読を!!面白いですよ!!

今回は想像性開発技法を3つ紹介しました
① 壊す~Break
② 逆転~Reverse
③ 欠点~Fault
それぞれの技法は上手く使えたでしょうか?
創造性開発の技法はあくまで「Leverage(梃子)」ですから、発想の梃子にして
自分自身の直感的なものも加味しながらアイデアを創造することが重要です
先ずは常識的なもの,通常的なものを列挙し、技法を梃子にして色々なアイデアを発想してください
その発想の数が多ければ多いほど、アイデアが実現する可能性も高くなるわけです
創造性開発技法は、あくまでアイデアのひらめきの梃子(Leverage)ですから、方程式みたいに
◆テーマ+創造性開発技法=アイデア(ひらめき)  ・・・ ではありません

スタンフォード大学医学部の研究者たちの研究によると
普通の健康的な脳には約2000億個の神経細胞があり、その神経細胞は数百兆個のシナプスによってつながっている。それぞれのシナプスはマイクロプロセッサのような働きをし、数万個のシナプスは1つのニューロンをほかの神経細胞につなぐことができる。大脳皮質だけでも、約125兆個のシナプスがある。
1つのシナプスは、それ単体でただのオン/オフスイッチというより、記憶装置と情報処理の両要素を伴うマイクロプロセッサとして機能する。
そしてシナプス1つで、分子レベルの極小サイズのスイッチを1000個程度持っている可能性がある。
1つの人間の脳が持つスイッチの数は、地球上にあるすべてのコンピュータやルータ、そしてインターネット接続よりも多い。

ですから、敢えて言うなら ・・

◆テーマ+(梃子)創造性開発技法+2000億個の神経細胞(数百兆億個のシナプスの相互作用)=ひらめき(アイデア)
となるわけです、まあ理屈はともかく置いといて、とにかく創造性を楽しみましょう!!
我々の脳はそれだけ無限の可能性に満ちていると思います。

今回、体験的に学習した3つの創造性開発技法

                 
 Break             Reverse           Fault   

Workshopでは、この3つの技法を使って「不穏な認知症患者への対応」をテーマにChallengeしてもらいました
皆さんの作品・アイデア なかなか創造性溢れるものでしたね
そもそも、創造性を生み出す発想・姿勢はすべてpositiveに賞賛・賞賛・賞賛があるのみです
素晴らしい作品・アイデアでした!!

   
是非、現場でも例えば会議やカンファレンスのちょっとした時間で、特に話が詰まってなかなか解決策や代替案を考える壁にぶつかった時にこの技法を試してみてください
物事を捉える視点の広がりや、課題に対する発想が豊かになり取り組み姿勢がpositiveになると思います。

事例投稿をお待ちしています!!

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